


行書は楷書に比べ、より速く書けるため、日常の書写活動で最も多く用いられる書体です。「中学校学習指導要領解説― 国語 ―」には「中学校では、行書の基礎的な書き方の理解から発展し、読みやすく速く書くことができるようにすることがその指導内容となっている。」と示されています。
生徒は、いろいろな書体を目にし、楷書以外の書き方があることを理解していますが、中には「つづけ字」ととらえている生徒もいました。そこで、行書の導入となる本時は「日光」の行書と楷書の違いと、違いが示す行書の特徴についてもしっかり確認させ、以後の学習につなげたいと考えました。
このような活用法においては、動画をただ見せるだけではなくスロー再生や一時停止をしての書き込みをするなどの見せ方の工夫が大切になります。動画プレーヤーの操作性も大事な要素です。ワンクリックでスロー再生を可能にする多機能なフリーソフトもありますので、いろいろなソフトを試して自分の使い方に合うものを探してみてください。また、器械運動・ミシンの使い方・彫刻刀の使い方など、実技系の教科用の動画コンテンツはインターネットを介してたくさん公開されています。
行書の書き方や特徴を理解させる際に、教師が生徒の前で書いてみせるのが一番よいと思いますが、実際に書いているところを見せられるのは数人に限られてしまいます。教師用指導書付属のCD-ROM では、2 色の淡墨を使い、書き手の視点から撮影した行書の筆遣いの映像が収録されています。このコンテンツがあれば、生徒たちは真上から撮影した映像により、各文字の運筆や筆脈などを中心に確認できます。また、手元をアップした映像により穂先の動きを中心に確認することもできます。
この動画コンテンツを利用して、実際に行書と楷書を書いている様子を確認したり、書き方のポイントや特に基本となる筆遣い(点画の連続や省略)の部分を電子黒板に書き込んだりして生徒の指導に当たりました。
授業者の手元で行う微細な作業(筆の使い方)を大画面で提示することができるので生徒たちは行書の特徴を共通認識できました。また行書の筆使いのポイントを電子黒板に書き込むことができるので、指示内容が明確化し授業も効率化することができました。
プロジェクターの投影位置がずれると設定をやり直さないといけないので、プロジェクターを設置する位置に目印をつけておきました。また、光の関係で画面が見づらくなることがあるので配慮しました。