授業準備の段階、授業設計・展開のそれぞれに変化がみられます。これまでの授業よりも、思考を深める場面、子どもたちが活躍できる場面が増えるといえます。
電子黒板を使うと授業準備の段階と授業の展開に変化がある、ということが今回のインタビュー結果や授業記録から見てとれます。まず、授業の準備段階では、提示する教材づくりが楽になったという回答が多く見られました。大判プリンターや拡大機で大きく印刷したり、画用紙などを切り貼りして提示教材を作成してきた先生にとっては作業負担が大きく軽減されるからです。
日頃から提示教材を工夫されている先生方にとって、電子黒板は「やりたいと思ったことがすぐに簡単にできるツール」なのです。また、授業の計画を考える際にも、「みんなに一斉に提示できる」「素材(画像や映像等)を提示して、こんな発問を投げかけて、こんなことを書き入れよう」というふうに、電子黒板の利用を前提とした展開を取り入れるようになるようです。特に、子どもの主体的な活動を促す内容が多くなるため、発問の数が増えたり、子どもたちから意見を引き出す場面に多く利用されています。
意外にも「普通に教科書を読んでいるかもしれない・・」という回答が多いことからも、電子黒板を使うという前提があるからこそ、授業の展開に工夫ができるものなんだと思います。電子黒板を使う上で多くの先生方が指摘されるのは、作りこまれた教材より、地図や写真、イラストなどの「素材」を豊富に揃えて欲しいということです。余分な情報(画像についている解説や映像の中のテロップやナレーション)は必要ないという場合も多いようです。
教科書や資料集を最初に見る授業は、解説や正解を先に提示してしまうことになりますが、電子黒板を使って1 枚の写真やイラストやグラフなどのシンプルな「素材」を提示することによって、考える場面をつくる授業展開が可能です。
素材上に子どもたちの意見を聞きながら何度も書き込みを加えていくことで、試行錯誤のできる場面が増えることとなります。
実際に子どもたちが前に出てきて電子黒板を使いながら自分の考え・意見を述べることで、子どもが授業中に活躍する場面も増えることとなります。